こんにちは!ぼたんです。
昨年大ヒットしたドラマ『おっさんずラブ』ですが、
今年の夏、劇場版で帰ってくるというニュースは
昨年末にニュースにもなりましたよね。
私もOL(おっさんずラブ)ファンとして、この続編映画を
とても楽しみに&期待している一人です!
映画化の発表を受けて、年始の1月2日にドラマ一挙
再放送が放映されていたので、ばっちり録画して
おきました!!(DVDは持っていないし、当時のドラマも
見られなかった箇所があったので)
お正月は何かと忙しいので、落ち着いた頃に見ようか
と思い、今ようやく第4話あたりまで見進めています♪
2度目なのに、なんでこんなに面白いんでしょう。
ニヤニヤが止まりませんよ。
さて、今日はドラマ復習と共に、このドラマの
監督による対談を見て、改めて知った役者さんの素顔と
撮影の裏話について思った事を書いていきます!
◆監督から見た俳優陣のすごさと裏話
①田中圭
「演技力と人間力で相手の魅力を引き出せる、
すごい役者さん」
芝居をしてる時も、芝居をしていない時も、
相手の役者さんに心を開かせて“本物の芝居”を
引き出し、相手の演技を魅力的に見せることが
できる人、との事。
一番若かったマロ(栗林歌麻呂)役の金子大地を始め、
田中圭に対して仕掛ける側も堂々と挑戦できる状況を
作ることが出来る。
それは共演者だけじゃなくスタッフにも。
相手の魅力を引き出せるのはテクニカルな芝居の
上手さゆえでもあるし、同時に人間力でもある。
とまで言わせてしまう程の高評価!!
ただ演技力があるだけではなく、生身の人間相手に
どうやったらこのシーンがうまくとれるか、を追及
している俳優さんなんだなぁと改めて感じました。
②吉田鋼太郎
「ほとんど神。超人の域に達している!」
台本にないアドリブをすることが多く、段取り・
カメラテスト・本番と3段階でいくところ、演技の
内容がすべて違うそうです。
本番直前、何かするときはカメラマンにウィンクを
して合図する為、カメラマンだけは「何かするな」と
わかるそう。
特にひとりだけのカットでは、すごいバリエーションを
見せてくれるらしく、テスト1回目と2回目で異なる
テンションの演技をしてくれるので、
その上でどちらかを選ぶという感じらしい。
舞台の人だから、目の前にいる観客の反応を想像
しながら演じているような感じなんでしょうね。
しかもこのドラマ撮影時期、他の舞台を並行されて
いた様です。お仕事とはいえ、、凄すぎますね!!
③林遣都
「牧を演じる彼の表情は唯一無二。
生身の彼がすごく魅力的」
クランクイン前に「なるべくキャラを作らず、
林遣都本人でやってほしい。生身で反応してほしい」
と話したそうです。
感情で芝居をする人で、もちろん演技の技量もあるけど、
その上絶対芝居で嘘をつかないので、春田とうまく
いかなかったり、春田がちず(内田理央)を抱きしめて
いるのを見たりすると、自然とせつない顔になる。
本当に林遣都自身が悲しいんだと思える程、
唯一無二な牧の表情を感じた、との事。
遣都くんがいい表情をしているので、撮らないわけに
いかないという気持ちにさせられて、
春田をぼかしてでも牧にピントを合わせるという
狙いカットまで作ったほどだったそうです!
監督にここまでさせてしまう林くんは本当に
素晴らしい演技力だったとしか言いようがないですね。
実際、私も牧の切ない表情に何度もキュンとしました。
(現在のドラマ復習でも、よりそのシーンをじっくり
味わってます)
④眞島秀和
「クールな塩顔イケメンかと思いきや、中身は
全然違う!」
第3話、資料棚の前で
「牧が辛いって言っているのか?」と春田に聞いた後、
去る春田の背中をじっと見つめるシーンは、
その目がもう獲物を捕らえた獣そのもので、
その時点では牧の元カレということは伏せていたし、
次の第4話が「第三の男」なのに、もう色々と
次回ネタがジワジワと出まくっていて、、
「“第三の男”登場ってバレバレじゃん!」
って事で泣く泣くカットになったそうです。
そんな裏話があったとは~~!!
第4話、「わんだほう」で牧の手を握る場面は、
台本には「手を繋いでいる」と書いてあるだけ
だったのに、監督が
「とりあえずマロに説教しましょうか」と提案したら
眞島さんが「分かった。それで手を握るわ」と
発案されたそうです(笑)。
第5話の足ドンでは、事前にめっちゃ練習していたし、
第7話の足ドンでは壁を壊してしまう程の勢い。
とにかく毎シーン、「この台本をそう読んできたの?」
といい意味で驚かされていたようです。
このエピソードからは、そつなくクールに演技を
こなす、というタイプではなくどうやってこの武川に
色をつけていくか、をじっくり考えた上で変化球狙いの
役者さんなのかもしれませんね!
いつもあの目力にヒヤヒヤさせられました。
春田、逃げて!って(笑)
◆撮影セットのこだわり
①背景の光がハートになるのも手作り。
アナログにこだわった理由!
「男と男のラブコメディーをどれだけアナログな撮影
手法で撮れるか」ということに挑戦した作品だった為、
CGは使っていないそうです。
特殊な機材も桜並木を空撮したときにドローンを
使ったぐらいで、基本はアナログだったそうな。
私が感じたアナログ感は以下の2つ。
(1)ドラマタイトル
言わずと知れたタイトルバック表示。
壁やガラス窓に「おっさんずラブ」って実際に
書いたり、紙に1文字ずつプリントしてお酒の瓶に
貼り付けたりと、手作り感をすごく感じて。
あぁ、これぞ深夜ドラマ!みたいな。
(2)夜景シーンでのハート
第1話で部長(吉田鋼太郎)が春田に告白するシーンと、
第4話で部長が春田に振られる場面では、
背景の明かりがハートマーク(ふられるシーンは
割れたハート)になっていましたが、あれもCGじゃ
なくて、光で模様が出るようにカメラマンが全部
手作りでフィルターを作って直接カメラに貼りつけて
撮っていたみたいです!
②連ドラ版で春田の自宅を実際にある一軒家にしたこと
単発ドラマ版では、春田の自宅はマンションでした。
でも連ドラになって一軒家に変えたのはあるこだわりが
あったそうです。
それは、
・マンションではどうしても春田が33年間暮らしてきた
生活感が感じられなかった
・お母さんが出ていった後、春田が自立できていない
感じが出ていていい
という理由だったみたいです。
それに加えて、「実家感」がすごいんですよね。
リビングとか洗面所とか、なんかごちゃっとしていて。
あぁ~、ありそうこういうお家!っていう感じを
すごく感じました。
玄関に虫かごがあって、春田は子供っぽさが残って
いる人だから少年時代のものを置きたかった、
という理由で美術さんが玄関に虫カゴと虫取り網を
用意してくれたらしいんですよ。
すごいこだわりですよね。他にも探せばそういった
こだわりの小物がたくさんありそう!!
もう一度見返して、いろいろ見つけてみようと思います。
◆各場面プレーバック&裏話
①第2話 部長と牧の喧嘩シーン
天空不動産の屋上で部長と牧が春田を取り合って
ケンカするシーンは見ていてとても面白いながら、
迫力もあって、それでいてやっぱりニヤニヤしちゃう
シーンの一つでもありました。
ここで残念ながらカットされたシーンがあったよう
なんですね。
監督はこの喧嘩シーンを「好きにやってください」と
言ったのみだったそうですが、部長と牧が言い合いを
始めたら盛り上がっちゃったらしく。
最後に部長が「仕事に戻るぞ!」と言った後、
本番では部長が上着を脱いでバーンと地面に投げつけ、
そのまま帰っちゃって、その後牧がその上着を拾って
もう一回バーンと投げつけて、春田がオロオロしながら
上着を拾うというアドリブがあったそうなんです。
尺の都合で泣く泣くカットされてしまったそうなん
ですが、それぐらい盛り上がっていたみたいです!!
これ想像しただけで笑えますよね!!!
もったいなーい!!!
②第2話ラスト、公園で牧が春田のおでこにキスを
する“でこチュー”シーン
脚本があえてベタな少女漫画のような作りになって
いたので、映像もベタベタにしたようです(笑)。
キスがおでこなのも、頑張って背伸びしているところも、
キラキラ映像なのもすべて王道少女漫画ですよね。
若い美男美女がやるようなラブシーンを男性同士で
真剣にやるからこそ、いいんじゃないか…という
監督の演出だった みたいですね。
えぇ、見ていてとても甘酸っぱい感じが満載でした!!!
③第6話 牧と春田の別れのシーン
別れのシーンを撮り終えた後、監督をはじめスタッフ
みんなで泣いてしまっていたようです。
カットをかけて背後を振り返ったら、スタッフがみんな
泣いていたと。それだけこのドラマの一番のクライ
マックスだったということですよね。
監督は第6話の台本をもらったとき、興奮すると同時に
半端ないプレッシャーを感じたそうです。
世間でドラマが注目されているのも感じていた頃ですし、
「これはテレビ史に残る回になるぞ」と。
本当に見どころがたくさんあるけれど、やはりラストの
別れのシーンは勝負で、ここを最上級にせつなくして
最終話にバトンを渡さないといけないと感じたそうです。
ストーリー的にも、監督の立場としても、思い入れの
あるシーンだったんですね。
④第7話、春田から牧へのプロポーズシーン
台本には抱き合った後、少し会話が入る予定だった
そうですが、放送ではなくなったそうです。
現場でまず春田が「牧が好きだー」と叫ぶ場面を
撮影して、橋を渡って次のセリフを…と思っていたら、
春田がものすごい感情的な芝居で突然牧にぶつかって
いったらしく。
まだカメラも構えていなかったけれど、そこにいる
みんなが心を奪われたらしいんです。
あんなプロポーズされて抱きしめられたら、もう牧は
何も言えないだろう、「ただいま」「おかえり」だけで
いいじゃないかって、自然にすごくシンプルになった、
という事でした。
やっぱりプロの俳優さんっていうのは、こういう時、
感情が動くままに演技したいって思うのでしょうか。
それが結果見てる人の心を惹きつけるのであって。
台本通りじゃなくて、役になりきってる。
だから台本を知っている監督でさえ泣いてしまう。
いやはや、すごい世界ですね。
◆最後に。。
これだけおっさんすラブを振り返ってしまうと、
またOLロスになってしまいますよ。
2度目のドラマ視聴にも関わらず・・笑
でもそれだけ素晴らしい作品だったんです。
だからこそ映画化されると聞いて、もう今年の夏が
待ち遠しくてむずむずします。
メインキャストは変わらないし、映画だから
「新たなおっさん」が加わってくるだろうし、
どんな完結編を見せてくれるのかワクワクしますね。